2014年7月7日月曜日

【資料】GoogleMapにおける公共交通の表示レベル(201407版)

GoogleMapにおける表示の重み付け(表示レベル)はいまだ各地域でバラバラだ。
公共交通関係に絞って世界主要都市の表示レベルを調べてみた。
(2014年7月7日現在。https://maps.google.co.jp/を使用。)

最縮小したところを1、最拡大を18とした時、各要素が初めて表示される数値を調べた。
ただし他との重なりによっては表示されなかったり、クリックできない場合がある。


日本・東京
8-鉄道ライン
11-地上鉄道駅名・駅シンボル(クリック可)
13-地下鉄駅名・シンボル(クリック可)、地下鉄線は薄くなる(色はつかない)
17-バス停シンボル(クリック不可)
総評…鉄道の表示が早いのは鉄道依存の高さを表している一方、
バス停がただの絵にすぎずバス停の時刻情報とリンクしていない(データは存在しているのに)。
拡大すると建物表記に負けて駅表示が再び消える箇所があるのも残念。
表示要素が多すぎるとも言える。

中国・北京
6-主要鉄道ライン
10-地下鉄ライン(色付き)
12-駅シンボル(クリック可)
14-駅名
15-バス停シンボル(クリック可、ライン表示)
総評…意外なほど優秀。地下鉄が最初から色付き、バス路線も表示できるのは良い。
鉄道がこれほど早い段階で表示される国は中国だけかも。

台湾・台北
8-地上鉄道ライン
10-地下鉄ライン(色付き)
12-駅シンボル
13-駅名
16-バス停シンボル(クリック可)
総評…鉄道ラインに学校用地図帳のような独自のぶっといものを使っている。
北京と同じで表示が全体に早めに行われている。

アラブ首長国連邦・ドバイ
11-鉄道ライン
12-駅シンボル(クリック可、ライン表示)、駅名(クリック可)
13-フェリーシンボル・駅名(クリック可)
14-バス停シンボル(クリック可、ライン表示)
15-バス停名
総評…かなり頑張っているが、頑張りすぎてバスのラインがいっぱい出てしまいよくわからない。

イギリス・ロンドン
10-鉄道ライン
12-駅シンボル(クリック可)
13-地下部が非常に薄い点線になる
14-駅名
16-バス停シンボル(クリック可)
(地下鉄は色ライン表示なし)
総評…欧米では地下鉄は基本的に「鉄道地下部」のようで、
点線化されてしまうため地図で非常に見づらい。

アメリカ・ニューヨーク
10-鉄道ライン
12-主要駅シンボル(クリック可)
13-地下鉄駅シンボル(クリック可)、地下部が非常に薄い点線になる
14-主要鉄道駅名、軌道駅シンボル(クリック可)
16-軌道含む全駅名
17-バス停シンボル(クリック可)
(地下鉄は色ライン表示なし)
総評…ほぼロンドンと同じ。
鉄道地下部が道路より下なので道路沿いの地下鉄ラインは見えない。
なおロサンゼルスでは16でバス停シンボルが出る。
サンフランシスコのトロリーバスは一般バスと同じ17でシンボル表示。

イタリア・ローマ
10-鉄道ライン
12-主要駅シンボル(クリック可)
13-地下鉄駅シンボル(クリック可、ライン表示)
14-駅名、路面電車シンボル(クリック可)
15-バス停シンボル(クリック可)
16-路面電車駅名
総評…地下鉄のラインがクリックするまでまったく出てこないがそれ以外はあまり問題ない。
他にストックホルムもローマと同じような感じだった。

オーストラリア・シドニー
10-鉄道ライン
12-駅シンボル(クリック可、ライン表示)
13-地下部が非常に薄い点線になる
14-駅名
15-バス停シンボル(クリック可)
総評…やはり地下鉄が見づらい。あとは欧米式といった感じ。

インド・ニューデリー
10-鉄道ライン
12-駅シンボル、駅名(クリック可、地下鉄ライン表示)
13-バス停シンボル(クリック可)
15-バス停名
総評…全体にかなり表示しだすのが早い。バス停名までの表示も珍しい。
バス時刻も表示されるが果たしてどの程度動いているのか。

南アフリカ・ヨハネスブルグ
10-鉄道ライン
12-駅シンボル(駅クリックで色ライン表示)
13-地下部が非常に薄い点線になる
14-駅名
15-バス停シンボル(クリックできるが路線時刻案内なし)
総評…バス停以外はロンドンとほぼ同じ。

ブラジル・サンパウロ
10-鉄道ライン
12-主要駅シンボル(駅クリックで色ライン表示)
13-地下鉄駅シンボル(クリック可)
14-駅名
15-バス停シンボル(クリック可)
総評…ここも地下鉄のラインがクリックするまで出てこない。
せっかく鉄道と別データで持ってるのだから表示すればいいのに・・・。

ロシア・モスクワ
10-鉄道ライン
11-駅シンボル・主要駅名(クリック可、ライン表示)
16-バス停シンボル(クリック可)
総評…シンプルな重み付けがされている。
地下鉄のラインがクリックするまで出てこないのは惜しい。

フィリピン・マニラ
10-鉄道ライン
12-駅シンボル、駅名(クリック可だが案内なし)
13-バス停シンボル(クリック可)、フェリーシンボル・駅名(クリック可だが案内なし)
15-バス停名
総評…鉄道よりバスのほうが細かい案内が出るのは珍しい。

タイ・バンコク
10-鉄道ライン、地下鉄ライン(色付き)
12-駅シンボル(クリック可)
14-駅名、フェリーシンボル(クリック可)
15-バス停シンボル
16-フェリー駅名
総評…地下鉄の速達便を表すのに地図を無視して直線を引っ張っている。すごい。
地下鉄時刻だけでなくフェリーやバスの時刻まで出てくるので良い。路線はわからないが。

コロンビア・ボゴタ/メデジン
13-市内線・ロープウェイ駅シンボル(駅クリックで色ライン表示)、BRT駅シンボル(クリック可)
14-駅名
総評…鉄道のライン表示はない。そもそもボゴタ市内など、ほとんど廃線である。
またバスも多いのだが、名古屋の基幹バスのようなBRTのみの表示となっている。

イスラエル・テルアビブ/エルサレム
10-鉄道ライン
12-駅シンボル(クリック可)
14-路面電車駅シンボル(クリック可)
15-バス停シンボル(クリック可)
総評…駅名の表示はない。ただし建物名としては表示されることがあり、
またクリックすればちゃんと出る。文字表示にしない理由はよくわからない。
駐車場シンボルが14で出てきて鉄道より目立つ。
エルサレム市内のライトレールはちゃんと路面電車扱い。
マルハ駅から市内部分の廃線も線路は描かれている。



表にでもしないとよくわからんですな。



調べてみてわかるのは、やはり統一した地物ではなく、
地域ごとの地物セットと表示レベルがあるのだろうということ。
またシンボルも拡大すると各社のものになったり、元から各社のものだったりする。

GoogleMapはさまざまなデータの重ねあわせ・つなぎあわせであり、
地域によっては地形も道路も建物も別々のところが作ったものを重ねているはず。
それだけに、どれをいつ表示し始めるか、どれより優先して表示するかは一筋縄ではいかない。
表示レベルを決めているのは各地の担当者さんだろうか・・・?

海外の綺麗に区画された街では、鉄道駅やバス停名があると位置をより把握しやすくなる
(あ、もちろん現地じゃなくて「ネット地図たびにっき」的な意味においてですよ)。
公共交通の情報は今後も充実していってほしいところだ。
 

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